翻訳コラム by 石川正志
トップページに定期的に連載している「翻訳コラム」を、バックナンバーとしてまとめました。このコラムでは、金融の世界で使われる独特の表現を一つずつ取り上げ、説明いたします。

金融業界では固有の表現や用語が使われており、辞書などをみても、なかなか適切な訳語が見つかりません。証券・運用業界での実務経験、経済新聞の購読、業界紙の読み込みなどを通じて、「この英語はこの日本語を充てるとピッタリくる」という事例を紹介して参ります。
reflation - リフレ

「リフレーション」という言葉、聞いたことはあるけれども、実は、多くの人がよく意味を分かっていないのではないでしょうか。

「アベノミクス」、「異次元緩和」との絡みで、最近、「リフレ政策」という言い方で、よく登場します。

「リフレ」とは何でしょうか?

インターネットで調べますと、経済学的な意味として、デフレからインフレに向かう中間・途中の状態、デフレは脱却したが、インフレには至っていない状態、というようなことが書かれています。日本語表記では「通貨再膨張」というようです。

安倍政権、黒田新体制における「リフレ政策」と言った場合、だいたい、次のような意味合いや表現で使われています。

「適度なインフレ容認の景気刺激策」

「金融・財政政策で景気を刺激する一方で、物価上昇率を適度な水準にとどめる政策」

「デフレから脱却して物価上昇率2%を目指す政策」

「金融緩和を通じて緩やかなインフレを引き起こし、景気を立て直す政策」

最近の経済情勢を踏まえ、金融翻訳で reflationを訳す場合、そのまま「リフレーション」か「リフレ政策」としても良いとは思いますが、当然のことながら、どんな意味か理解した上で訳さないと、出来上がった読み物が、今一つ意味のわからない内容になりかねません。

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