翻訳コラム by 石川正志
トップページに定期的に連載している「翻訳コラム」を、バックナンバーとしてまとめました。このコラムでは、金融の世界で使われる独特の表現を一つずつ取り上げ、説明いたします。

金融業界では固有の表現や用語が使われており、辞書などをみても、なかなか適切な訳語が見つかりません。証券・運用業界での実務経験、経済新聞の購読、業界紙の読み込みなどを通じて、「この英語はこの日本語を充てるとピッタリくる」という事例を紹介して参ります。
tapering ‐ 緩和縮小

この2013年6月、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的金融緩和の「縮小」を示唆する発言し、金融市場に少なからず影響を及ぼしました。

6月以降、この「緩和縮小」という言葉が、頻繁に使われるようになりました。この「縮小」は英語のtaperという動詞の訳語と思われます。

この量的金融緩和を終わらせる表現は、「縮小」以外にも、2013年6月以前はいろいろとありました。以下、思いつく用語を整理しておきたいと思います。

量的緩和の解除
量的金融緩和の出口戦略
量的緩和の幕引き
量的緩和を終結させる

暫くの間、この量的緩和を終わらせる表現は頻出用語になると思います。

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