ファンドの運用報告書を訳していると、investors、つまり投資をしている主体を日本語にする場面が生じます。
もちろん「投資家」なのですが、金融用語としては、いろいろな言い方があります。
一般的には、
「機関投資家」と
「個人投資家」
です。機関投資家は英語では「インスティテューショナル」で、運用会社や生命保険会社、事業法人などを指し、個人投資家は、いわゆる「リテール」で、一般個人の投資家を指します。
機関投資家は、日本国内と海外に存在し、
「国内機関投資家」
「海外機関投資家」
と表現します。海外はより一般的に
「海外投資家」
とも言えます。
「投資家」という主語が自明の場合、国内、海外は、もっとシンプルな言い方で、
「国内勢」
「海外勢」
という表現も使われます。
短期の売買を繰り返している投資家の場合、
「短期筋」や
「投機筋」
といった表現もあります。
個人、機関投資家、国内、海外を問わず、広く「投資家」を指す表現として
「市場参加者」
などと言うこともあります。
金融機関のお客様は、「~勢」や「~筋」といった表現はあまり好まない場合がありますので、翻訳者、翻訳会社から提出される訳としては、
「個人投資家」
「機関投資家」
「市場参加者」
辺りが無難ではないかと思います。
|