sovereign risk と同様に、最近の金融レポートでよく登場するのがsovereign debt issuesやsovereign debt concernsという言葉です。
sovereignという単語が使われず、単にfears over Europeとかconcerns on Europeなどの表現が使われることもあります。
これらの言葉をどのように訳すかですが、sovereignをそのまま訳して「ソブリン債務問題」としてくる翻訳者が圧倒的に多いです。
もちろん間違いではありませんし、むしろ正しいのかも知れませんが、私個人的にはあまり「ソブリン」というカタカナ用語を使いたくないという意識があります。何となくまだ日本語の一部になっていないと感じるからです。
ここは幾分簡略して、「欧州諸国の債務問題」或いは「欧州各国政府の債務問題」で良いのではないかと考えます。
新聞を読んでいますと、文脈に応じて、いろいろな表現が使われています。
欧州諸国の債務問題
欧州の財政不安
ギリシャなど欧州の財政不安再燃
欧州の財政問題に端を発した信用不安
ギリシャの財政危機を端緒とする欧州発の信用不安
といった感じです。
sovereign debt issuesと言った場合、「政府の債務問題」、「財政不安」、「信用不安」という日本語表現がしっくりくるように、私には思われるのですが、本稿をお読みの方々はいかがでしょうか。
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