翻訳コラム by 石川正志
トップページに定期的に連載している「翻訳コラム」を、バックナンバーとしてまとめました。このコラムでは、金融の世界で使われる独特の表現を一つずつ取り上げ、説明いたします。

金融業界では固有の表現や用語が使われており、辞書などをみても、なかなか適切な訳語が見つかりません。証券・運用業界での実務経験、経済新聞の購読、業界紙の読み込みなどを通じて、「この英語はこの日本語を充てるとピッタリくる」という事例を紹介して参ります。
percent point - ポイント

わかっている人にとっては当たり前だけど、実はよくわかっていない人もいる、という表現を取り上げたいと思います。

percent pointという言葉です。

以下の例文を考えてください(あくまで例示のための簡略化した文章です)。

China’s GDP growth rate was down 2.0 percentage points from 10%.
「中国のGDP成長率は10%から2ポイント低下した。」

これは、GDP成長率が10%から8%に下がったことを意味します。「2%の差の分」低下したということで、その場合、「ポイント」という表現をします。

もし「GDP成長率が10%から2パーセント低下した」と訳したとしたら、正確には、成長率は10%から、10 x (1-0.02) = 9.8%に低下したことになります。

ただ実際には、この「パーセント」と「ポイント」を明確に区別しないで使っているケースもあるように思います。例えば以下の文章ですが、

The U.S. Federal Reserve Board lowered the federal funds rate by a quarter percentage point to 4.25 percent.

正確には、「FRBはFFレートを0.25ポイント引き下げ、4.25%とした」ですが、「FRBはFFレートを0.25%引き下げ、4.25%とした」と言っても、一般的には4.5%から4.25%へ引き下げた、というふうに無意識に読んでしまうのではないでしょうか。

翻訳をする上では、やはり、その辺はきちんと理解した上で文章の処理をすべきかと思います。

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